チャーチル・ハットの伝説 #002

ウインストン・チャーチルは昔、人気のあったイギリスの政治家。

1965年に世を去った時、国葬をもって送られたほどの人物です。そしてまた、典型的な英国人でもありました。

でも、ウインストン・チャーチルはハーフだったのです。
お母さんの、ジェニー・ジェロームはアメリカ名家の出身だったからです。
余談ですが、「マンハッタン」を発明したのは、ジェニー・チャーチルだという説があります。
ある時、NYの「マンハッタン・クラブ」でパーティを開いたジェニーが、このカクテルを客に出した。それで「マンハッタン」の名前になったとか。


ウインストン・チャーチルはマティーニについて名言を遺しています。

チャーチルはドライ・マティーニが好きだった。
で、とあるバーで、「ドライ・マティーニを……」と注文。
それに対してバーテンダーが訊く。「どのくらいドライに?」。
「グラスにジンを注いで、ヴェルモットと囁いてくれ」。
バーテンダーは言われた通りにして、出した。「お味はいかがでしょうか?」

これに対するチャーチルのひと言。
「ちょっとキミの声が大きすぎたみたいだよ。」

一度、こんな洒落た会話がしてみたいものですが……。


チャーチルが発明した帽子に「チャーチル・ハット」があります。ほんとうはそんな名前はないのですが、他に呼び方が見つからないので。
1950年頃のこと。ウインストン・チャーチルは特別の帽子を注文しています。


それはホンブルグのようでもあり、トップ・ハットのようでもあり。両者の中間のようなスタイル。ホンブルグは必ず、センター・クリースを付ける。
でも、「チャーチル・ハット」には、クリースがない。シルク・ハットに似て、平たい天井になっています。が、ブリムはまさにホンブルグ式。

これはもうウインストン・チャーチルの「発明」という他ありません。


それはともかくチャーチルが大の帽子好きだったことは、間違いないところです。


英雄は帽子を好む。