オメシ・キャップの物語 #028

ここでのオメシは、「お召し」のことです。

着物によく使われる生地。
御召し縮緬を略して、「お召し」。

お召しそもそものはじまりは、京都、西陣。
西陣で渋い縞柄に仕上げて、宮中に献上。

これがたいそう好評であったという。

ことに第十一代将軍、家斉のご愛用するところに。
そこで、将軍が「お召しになった」というので、この名前になった。
また、その時代には将軍以外、着ることができなかった。

で、「お止め縞」とも呼ばれたものです。

もともと「縞」は、「島」の意味で、異国の島から伝えられたもの。
古代の日本に縞柄の発想はなかったのです。
それだけに異国趣味の貴重品でもあったのでしょう。

それはともかく、今の目でお召しをみると、これくらい日本的な縞柄もないでしょう。
まさに侘の精神が込められています。

お召しで、キャップ。
「オメシ・キャップ」。

もちろん、エイト・ピースのキャップでしょう。
縞の出方が美しいからです。