アイゼンハワー・ハットの伝説 #70

ファッションのひとつに、アイゼンハワー・ジャケットがあります。

正しくは、「アイク・ジャケット」。
Ike jacket 。

ドワイト・デイヴィッド・アイゼンハワーは、第三十四代のアメリカ大統領。
1953年から、1961年まで、アメリカ大統領の位置にあった人物です。
アイゼンハワーは大統領になる前は、軍人で、その最高位に登りつめた人でもあります。
元帥。

アイゼンハワーは、第二次大戦中、一兵卒が着るフィールド・ジャケットを愛用。
それは、ごく丈の短い、フライ・フロント型の、カーキ色の軍服。

ですから最初から「アイク・ジャケット」というスタイルがあったわけではありません。
まことに機能的な戦闘服だったのです。
それを元帥であるアイゼンハワーがまったく気にすることなく身に着けたので、「アイク・ジャケット」の愛称が生まれたわけです。

アイゼンハワーはもうひとつのファッションを生んでもいます。

それは「手に持つシルク・ハット」。

アメリカ大統領宣誓式は、厳かな儀式でもあります。
第三十三代の、トゥルーマン大統領の時代までは、シルク・ハットをかぶって、宣誓を行うことになっていました。
が、アイゼンハワーはそれを省略して、かぶらずに、「手に持ったシルク・ハット」で、代用したのです。

アイゼンハワーの後継者が、ケネディ大統領。
ケネディはもともと帽子嫌いの人だったので、シルク・ハットなしの宣誓式になりました。
以来、その伝統が続いているわけですね。

今度、もし、新しいアメリカ大統領が誕生するなら。

ぜひ宣誓式には、シルク・ハットをかぶって頂きたいものです。