ソーラー・ヘルメットの伝説 #071

「おしゃれ」は、「され」からきているとか。

晒されるというときの、「晒れ」。

最初、ゴツゴツしていたものが「晒されて」、つるつる、ぴかぴか。
それを、「晒れ」と言ったんだそうです。

今の表現なら、「洗練」でしょうか。
たとえば川上の岩が川の流れに「晒されて」、丸くなるように。
まさに「磨かれた」様子なのでしょう。

昔むかし、永井荷風は「磨く」ことについて書いています。

巴里の洒落者は爪を「磨く」と。
朝、起きて髭を剃るように、爪を磨く。
ですから、爪は切らない、と。

永井荷風が巴里の生活を終えて、日本に帰るのは、明治四十一年のこと。
巴里から倫敦を経て、船に乗って。
船は、「讃岐丸」。
五月三十日のことです。

「讃岐丸」は、途中、シンガポールに寄港。
そのシンガポール寄港中に、荷風は日本の紳士に出会っています。
その時の様子を荷風は、『悪寒』という随筆に、次のように書いています。

「殖民地の流行にならつて、ヘルメット形の帽子に、立襟の白服を着て居る………………」。

「ヘルメット形の帽子」、
これはソーラー・ヘルメットではないでしょうか。

日本でいう、「防暑帽」。
ピス・ヘルメットとも。

白い上張地で、緑の内張り。
厚く断熱材が入っていて。
しかも空気孔が開いているので、涼しい。

やはり暑いところでは、涼しい帽子が様になるようです。

これからは、暑い時期には、ソーラー・ヘルメットをかぶるようにしようではありませんか。