ホースヘア・ハットの物語 #096

宮澤賢治は、けっして長くはない生涯のうちに、多くの詩を書いて。
それは詩であり、小説であり、童話でもありました。

宮澤賢治の代表作は、『銀河鉄道の夜』でしょうか。
これは何度も映画化されてもいます。
長く、広く、愛読されているものでしょう。

では、『銀河鉄道の夜』がはたして詩なのか、小説なのか、童話なのかは、それほど大きな問題ではないように思われます。
それほどに偉大な作品だということです。

宮澤賢治は、今の花巻市に、生まれています。
明治二十九年八月二十七日の午前七時に生まれたんだそうです。
お父さんの名前は、宮澤政次郎。
お母さんの名前は、いち。
賢治は長男でありました。
実家は、古着屋。
若いころの宮澤賢治は時に店番をしたこともあったようです。

古着屋とは別に、家では蚕を飼っていて。
賢治はこの蚕の世話もしたという。

宮澤賢治が中学生のとき、顔を真っ赤に腫らしたことがあった。
近くの、南昌山に登って、紅葉の木を持って帰った。
その木は漆の木で、賢治はかぶれてしまったのです。

当時の漆かぶれの薬は、蟹の汁だと信じられていた。
でも、賢治はそれを断った。
「蟹をつぶしては可哀想だ」と。

宮澤賢治の童話に、『グスコンブドリの伝記』があります。この中に。

「馬の尾を編んだ帽子をかぶって…………」。

と、出てきます。

「馬の尾を編んだ帽子」は、どんな帽子だったのでしょう。
賢治の時代には農耕馬を含め、馬は身近な存在だったでしょう。

勝手な想像ですが、ホースヘアの帽子ではなかったでしょうか。

それが当たっているかどうかはさておき、ホースヘアで編んだ帽子、作ってみたいものです。

名前はもちろん、「ケンジ・ハット」でしょうね。