シャッポー・ファーブルの物語 #102

ファーブルは、長生きのお方だったみたいですね。
もちろん、ファーブルの偉大な博物学者の、アンリ・ファーブル。

アンリ・ファーブルは、1823年に生まれて、1915年に世を去っています。
九十一年の人生だったことになります。
主に十九世紀に生きたお方としては、長命だったと言えるでしょう。

アンリ・ファーブルは昆虫の生態研究で有名ですが、ほとんど独学なんだそうですね。
ご立派と申しあげる以外の言葉を探せないでいるのですが。

ファーブルは「コガネグモ」についても、詳しい研究を遺しています。
もちろん、「黄金蜘蛛」とも書きます。
フランス語では、「エペール」 epeire と呼ばれるんだそうです。
ファーブルはクモが網を張る様子について、こんな風にも書いています。

「カドオニグモは二か月間、毎晩網を張り替える ー この期間に横糸だけで長さ一キロ以上を生産している計算になる……………」。

コガネグモとはまた別の種類なのでしょうが、ある特殊なクモの糸は、布になるものがあるとのことです。

これは分かる気がします。
蚕が絹糸を吐くわけですから。
クモが吐く糸も、織物として使えるものがあるはずでしょう。

ところで、アンリ・ファーブルはふだん、どんな恰好をしていたのか。

当時としては進歩的な、ラウンジ・ジャケットを着ていた。
フロック・コートなどではなくて。
つまり今の背広に近い上着を羽織っていた。

その上には、オープン・クラウンの黒い、つば広のソフト・ハット。

そのつば広のクラウンを、大きく左右でカーヴさせているのです。
ファーブルの独特の帽子。

「シャッポー・ファーブル」。

あのファーブル愛用の帽子を復刻させてみたいものであります。

素材は、クモの糸でしょうか。