スリーピースの伝説 #112

スリーピースは、ふつう「三点揃い」のことですね。

たとえば、スリーピース・スーツだとか。
上着、チョッキ、ズボン、この三つが同じ生地で揃っているので、スリーピース・スーツ。

でも、スーツ以外にも「三点揃い」はありありそうです。

ひとつの例ですが墨と硯と筆。
これが揃っていなくては書道にはなりませんから。

あるいは、エプロンと包丁と俎板。
この三つがないことには、料理ができないでしょう。
料理の三点揃いと言って良いでしょう。

もう少し専門的なところでは、ウエスタン・ベルトにも「スリーピース」があります。
バックルとループとエンド、この三点が同じ彫金で揃っているものを、「スリーピース」と呼ぶのです。

帽子にも「三点揃い」はありそうで。
帽子とコートとマフラーと。

「冬のコート、中折れ帽にマフラーを身にまとい……………………。」

ギュンター・グラス著『はてしなき荒野』には、そのように出ています。
これは、「フォンテ」という男の着こなし。

つまり、外套を着て、マフラーをしたなら、帽子をかぶらないと、ちょっとヘンなのです。

さて、皆さん。

コートを着て、マフラーをしたなら、なにか帽子をかぶりましょうね。