ペントレニーの物語 #111

花嫁衣裳のひとつに、ウエディング・ヴェールがありますね。

新婦はふつうウエディング・ドレスの上にヴェールをかぶることになっています。

あのウエディング・ヴェール、まことに不思議なもので、美しい花嫁をさらにさらに美しく見せる効果を持っています。
もちろん最初は教会での敬虔なる儀式ですから、神への敬意を示すためのものであったのでしょうが。

しかしあのウエディング・ヴェールもそれぞれの時代、それぞれの国によって、様ざまな風習があったらしい。
たとえば昔のモラヴィアやスロヴァキアでは、どんな風だったのか。

「多くの場所ではいまなお、花嫁と付き添いの娘たちはさまざまな衣裳をまとうが、その際いつも〈ペントレニー〉という華やかな頭飾りをつけている。」

ピョートル・ボガトゥイリョウ著『衣裳のフォークロア』には、そのように出ています。

「ペントレニー」もまた一種のヴェールで、ただし顔の前には垂らさない。
頭から肩、肩から背中にかけて、垂らしておくヘッド・ドレスなのです。

ただしヴェールの「クラウン」にあたる部分に、大胆に生花をあしらうのであります。

今も、「ペントレニー」にヒントを得た帽子が考えられて良いのではないでしょうか。