スキャップ・ハットの伝説 #123

ここでの「スキャップ」は、エルサ・スキャパレリのことです。

スキャパレリのニックネーム。
Sch i ap ar e l l i を短くしたのが、Sch i apだったのです。

エルサ・スキャパレリは、1890年、ローマの、パラッツオ・コルシーニに生まれています。
もともとは良家の子女だったという。

エルサ・スキャパレリは1910年代に、倫敦に出ています。
ここでエルサは、ウイリアムという貴族で、富豪の人物と結婚。
1914年のことです。

エルサは25歳の時、この富豪と一緒に、ニューヨークへ。
ここで、エルサはファッションに目覚めるのであります。
で、モードの勉強をするために巴里に行き、当時有名だった、マギー・ルフの店に入っています。
1924年のこと。

やがてエルサは自分のデザインを発表するようになります。
ことに、ニット・ウエアを。
それは白と黒との大胆な構図のニット・ウエアだったのです。
名づけて、「トロンプ・ルイユ」。
騙し絵ニットという意味だったのです。

スキャパレリは最初、スポーツ・ウエアからはじめて、だんだんにドレスをも作るようになったオートクチュール・デザイナーであります。

1930年代になってますます、スキャパレリの名前は高められます。
「奇妙な服を作るデザイナー」として。

スキャパレリのデザインは、帽子にも。
ハイヒール型の帽子については、いつだかここでもお話したと思いますが。

そんなわけで奇妙な帽子のことを、「スキャップ・ハット」と、呼んだのです。

ただ一つの帽子ではなく、「奇妙な帽子」なら、スキャップ・ハット。

ただし、ちょっと変わってる、くらいではダメで、うんとうんと不思議な帽子だったら、「スキャップ・ハット」と呼ばれる資格があるのですね。