ベイビィ・ステュアート・キャップの物語 #133

ベイビィ・ステュアート・キャップは、文字通り、その昔は赤ちゃん帽だったのでしょう。

頭にぴったりかぶる縁なし帽ですから、「ベイビィ・ステュアート・キャップ」となるわけです。

ただし、ベイビィ・ステュアート・キャップの特徴は、シャーリングで飾られること。
シャーリングとは、大きな、美しい襞のことです。
襞があしらわれた帽子。
というよりは帽子全体がシャーリングで構成された帽子と言ったほうが正確でしょう。
とにかくシャーリングの美事な帽子なのですから、サイズや髪型に関係なくかぶれるのも、ベイビィ・ステュアート・キャップの優れたところかと思います。

「ベイビィ」はそれで分かったとして、「ステュアート」とは何か。
どうしてここに「ステュアート」とついているのか。さあ。

ステュアートはまず第一に、誰でも、英国の「ステュアート王家」を想うでありましょう。
あの、ハウス・オブ・ステュアートのことです。
もしかすればステュアート王家の赤ちゃんがかぶったことにはじまっているのかも知れませんが。

でも、ここでおひとり想い浮かべる貴婦人に、フランセス・テレサ・ステュアートがあります。
フランセス・テレサ・ステュアートは、もちろんステュアート王家の一員。
1642年のお生まれ。リッチモンド公爵の奥方でもあった人物。

とにかく国王、チャールズ二世に言い寄られたほどのお美人でありました。
英国の有名な日記作家、サミュエル・ピープスは、「絶世の美人」と書いています。

あるいは、フランセス・テレサ・ステュアートが、考案したのかも。

まあ、それはともかく世界一の美人になったつもりで、ベイビィ・ステュアート・キャップをかぶってみませんか。