ブラック・ストローの伝説 #143

ストロー・ハットは、ナチュラル・カラーのものが多いですよね。
自然色の。
あれこそまさに、「小麦色」なんでしょう。

でも、時と場合によっては染色されることもあります。
カラフルなストロー・ハットも、ないではありません。
その中のひとつに、「ブラック・ストロー」があります。
黒の麦藁帽子は、夏以外にもかぶれそうな印象があるものです。

「その髪の上には、丸い黒っぽい麦藁帽の、飾りとしてはちょっとリボンをあしらっただけのがのっている。」

ドイツの文豪、トオマス・マンが、1903年に発表した、『道化師』の一節です。
ある貴婦人の着こなしを延々と描いている部分であります。

少なくとも1903年頃のドイツに、「ブラック・ストロー」らしきものがあったのは、間違いないでしょう。

トオマス・マンは、「黒っぽい」と表現しているのですが、おそらく「黒」であったかと思われます。

今からざっと120年ほど前の話ではありますが、たぶん「ブラック・ストロー」をかぶってみる気持にさせるには、充分のものでしょうね。