アワホの物語 #141

ボウラーはふつう男性の帽子だと考えられています。
それも一般紳士のハットだとされるのです。

英國上流階級の貴族がボウラーをかぶることは、あまりありません。
貴族はボウラーをかぶるくらいなら、シルク・ハットを頭に載せるからであります。

しかし、あえて女性がボウラーをかぶることも、ないではありません。
古い話ではありますが、歌手の今 陽子。
以前、「ピンキーとキラーズ」という名のグループがあって、『恋の季節』などはずいぶんと流行ったものです。

この今 陽子が舞台衣裳として、黒のパンタロン姿に、黒のボウラーだったこと、ご記憶でしょう。

もちろん、これにも前例があって、映画『キャバレー』でのライザ・ミネリが、やはりステージ衣裳としてのボウラーを愛用したものです。

しかし、ごく一般の女性が、必ずボウラーをかぶる習慣が、ボリヴィアなどにはあります。
ボリヴィアの女性はボウラーが好きというのではなく、ボウラーなしで外出することは、とても恥ずかしいことなのです。

現地では黒ではなく、ブラウンのボウラー。
これを、「アワホ」 awajo と呼んでいます。

やや特殊ではありますが、「アワホ」もまた帽子用語のひとつなのです。