エデンの伝説 #148

フランスの帽子には面白い名前が少なくありません。

たとえば、「メロン」だとか。
メロンはもちろん食べるほうの「メロン」。

フランスの「メロン」は、イギリスのボウラーに相当します。
果物を半分に切った形に似ているから、「メロン」。

あるいは、「ムーアランド」 moorland 。
これは英語でいうところの、「レックス・ハリスン・ハット」のことです。
それを、フランスでは「ムーアランド」。
直訳すれば、「荒野帽子」。

つまりかなりの部分、イギリス語を大胆に取り入れた結果とも言えるでしょう。

「ディアストーカー」もそのまま通じます。

ことに男の帽子の場合、イギリスから伝えられたものが多い、ということでもあります。

さて、フランスには「エデン」eden と呼ばれる帽子もあるのです。

「エデン」は、つまりイーデン Eden のこと。
英國の政治家、アントニー・イーデンが愛用した帽子のこと。
英語のイーデンをフランス訓みにして、「エデン」というわけです。

つまりは、ホンブルグ のこと。

かのアントニー・イーデンは、ダーク・ブルーのホンブルグ を愛用したと、伝えられているのですが。