ドミニク・キャップの物語 #151

ドミニク・キャップというのがあります。
というほど、実は簡単ではのですが。

これは、「描かれた帽子」なのです。

1866年頃に、ポオル・セザンヌが描いた絵。
『青い帽子の男、もしくはドミニクおじさんの肖像』。
今は、ニューヨーク、「メトロポリタン美術館」所蔵となっています。
今からざっと、150年ほど前の絵画ということになるでしょうか。

セザンヌ自身が題にそのようにつけているのですから、肖像画の人物は、「ドミニク」の名前なのでしょう。

そのドミニクがかぶっているのは、青いナイト・キャップ。

少なくとも私の目には、ナイト・キャップに思えます。
つまりは、室内帽。
自宅での寛いだ姿を描いたものなのでしょう。

素材は、ブルーのシルク。
てっぺんに飾りの房がついています。
ちょうど大きな封筒のような恰好で、余った部分は、右脇に倒して、かぶっているのです。

というよりは、十九世紀の典型的な、ナイト・キャップの有り様。
その時代には珍しくはなかったものです。

そのナイト・キャップを、「ドミニク・キャップ」の名前で、復活させようではありませんか。