ハット・バンドの伝説 #183

ハット・バンド hat band は、帽子の脇に巻くリボンのことです。
つまり私たちは本来ハット・バンドであるものを、リボンと呼んでいるわけですね。

あのハット・バンドは、そもそも帽子のサイズ調節のためだった、との説があります。
ハット・バンドを緩めれば、大きくなるし、強く締めれが、小さくもなるし。

一般にはハット・バンドの結目は、右側が男性用。
左側が女性用ということになっています。
これは帽子をかぶっている人に向かっての、位置関係として。
洋服の「右前」と「左前」とに、よく似ています。

ところが、ごく稀に、バック・ボウということがあります。
ハット・バンドの結目が、帽子の後にくるやり方のことです。
英國の文豪、ディケンズの『大いなる遺産』にも、
礼装用として、バック・ボウの結び方が出てきます。
一種のフォーマル・ウェアに合わせる帽子の中に。

「ディケンズ・スタイル」として、また流行らせたいものです。