ダッシェの物語 #219

ここでの「ダッシェ」は、偉大な帽子デザイナーであった、
リリー・ダッシェのことであります。

Lilly Daché と書いて、リリー・ダッシェと訓みます。
リリー・ダッシェは、1907年、フランスに生まれて、
アメリカで活躍したミリナリーなのです。

そのむかし、巴里に、キャロライン・レボオという帽子デザイナーがいて、
リリー・ダッシェは、この店で修業したと、伝えられています。

その後、リリー・ダッシェはアメリカに移って、
1920年代に、ニューヨークで自らの帽子店を開いています。

リリー・ダッシェは1969年に引退。1989年に世を去っています。

リリー・ダッシェの帽子をこよなく愛したのが、ジャクリーヌ・ケネディ。
ジャクリーヌはとても帽子に煩いお方で、
リリー・ダッシェ以外のスタイルを認めなかったのです。

また、マルレーネ・ディートリッヒもリリーのファンのひとりでありました。

ひと言で言って、リリーは巴里のエスプリをアメリカに輸入した
帽子デザイナーだったのです。
では、「巴里のエスプリ」とは何か。
それは、シンプルだけれど、人の心をうつデザインだったのです。
1920年代以降、リリー・ダッシェによって、アメリカの帽子は洗練された。
こう申して過言ではないでしょう。