モブ・キャップの物語 #226

モブ・キャップは、mob cap と書きます。
この「モブ・キャップ」もまた「帽子用語辞典」には欠かせない言葉のひとつです。

布製の、ごく装飾的な婦人帽のこと。
十八世紀のヨーロッパでたいへんに流行したものであります。

もともとは十七世紀までは、女性の室内帽子だったものです。
たとえば、ガーゼのような薄い、軽い生地で仕上げた帽子だった。
ところが十八世紀になった、それが戸外でも着用されるようになって、
ますます豪華になったもの。

英語のmob はオランダ語の「モップ」から出ているとの説があります。
つまりモブ・キャップの艶やかさを皮肉って、
「ボロ」と形容したのがはじまりではないでしょうか。

薄くて軽い布地ですから、いくらでも装飾は加えられるわけです。
いや、装飾競争の結果がモブ・キャップだった。
そうも言えるのかも知れません。

今は二十一世紀ではありますが、もう一度モブ・キャップが流行って欲しいものです。