ベレ・ゲルダの伝説 #243

ゲルダのかぶっていたベレの話です。
時代は、1930年代、所は、巴里。
ゲルダ・タローという、若く、魅力的な女がいたのです。

ゲルダ・タローは、ニックネーム。
ほんとうの名前は、ゲルダ・ポホリレ。
1910年、ドイツに生まれています。

1934年9月。
偶然のことから、後のキャパに会うのです。
戦場写真家のロバート・キャパに。

偶然といえば、キャパも、ゲルダも、1933年に巴里にやって来たのでした。
ゲルダのルームメイトがキャパのモデルになることがあって。
それで、ゲルダは彼女について行った。
そこではじめてゲルダに会ったキャパが恋をしたと、伝えられています。

それからというもの、キャパは熱心に、ゲルダに写真を教えた。
結果、ゲルダ・タローも、戦場写真家に。
余談ですが、タローのあだ名は日本の岡本太郎に因んでいるらしい。

ゲルダはいつも頭にぴったりフィットしたベレをかぶっていたのです。

1936年、キャパと二人、巴里のカフェで寛ぐ写真が遺っています。
ここでもゲルダは愛用のベレを頭に載せているのです。

1937年7月26日。
ゲルダ・タロー、戦死。
まだ二十六歳の若さでした。
おそらく最期の日にも、ゲルダはベレをかぶっていたことでしょう。