ベレの伝説 #295

ベレなのか、ベレーなのか、ベレエなのか。
これは意見の分かれるところでしょう。
また、好みの問題であるのかも知れません。

もし、「ベレ」がフランス語だとするなら。
beret 。
むしろ「ベレ」の発音に近いのかも。

ベレには大きく二つに分けて、「ベレ・バスク」 beret Basque と、
「ベレ・ブレトン」 beret Breton とがあります。
「バスク式ベレ」と、「ブルターニュ式ベレ」との。

いずれもたいていは黒が多いのですが、ブルターニュ式ベレは、クラウンがうんと大きい。
一方、バスク式ベレは、小ぶり。
これはもともと民族帽であったところからの違いなのでしょう。

明治二十六年にフランスから帰国した黒田清輝がかぶっていたのは、
「ベレ・ブレトン」であります。

では、「ベレ・バスク」を日本に広めたのは、誰か。
大正十二にフランスから帰った、坂崎 坦だったと考えられています。
坂崎 担は当時、「朝日新聞の記者で、後に美術評論家になった人物。

ブルターニュ・ベレにしろ、バスク・ベレにしろ、
その輸入にはどうも「美術」が関係していたようですね。