『帽子のオアオア物語』Vol.14 ソリアの話
タナグラ人形というのがあるのは、ご存じの通りでしょうね。
小さくて、可愛い、女性像です。テラコッタの上に彩色されているのが特徴。
古代ギリシアの、人形。こればかりを蒐めているのコレクターもいるほどです。
1870年に、タナグラではじめて発見されたので、「タナグラ人形」の名前で呼ばれます。タナグラは、ギリシア、ボイオチアの、町の名前。
今からざっと二千年前の人形ということになります。
このタナグラ人形の中に見られるのが、「ソリア」tholia。
古代ギリシアの婦人が愛用した帽子なのですね。
「ソリア」はストローで編んだ、夏の帽子だったと思われます。ただし、そのスタイルが独特なのです。
クラウンはフラットで、クラウンが尖っています。
なにもストローとはかぎらず、フエルトでも、「ソリア」は仕上げられるのではないでしょうか。
二千年もの歴史ある帽子は、貴重品だと思いますよ。