『帽子のオアオア物語』Vol.7 リネン帽の研究
「ピケ帽」はよく話に出ます。白ピケで仕立てた帽子のことです。
もともとは登山帽だったのではないでしょうか。今は、幼稚園の制帽にもなっています。
そうかといえば、日本映画の巨匠、小津安次郎が愛用したのも、「白ピケ帽」でありました。
白ピケ帽があるのなら、「白リネン帽」があっても良いのではないでしょうか。
リネンは亜麻のことで、吸湿性抜群です。洗濯可能。乾きも早い。熱にも強い。洗えば洗うほど白くなる性質も持っています。
さて、ホワイト・リネンに向く帽子とは。私はまず第一に、キャスケットを想い浮かべます。それもヤマのうんと大きなキャスケットを。
昔のチャップリンの映画にも出てくるようなキャスケット。
「ニューズペイパーボーイズ・キャップ」なんて呼び方もあったらしい。1920年代の、新聞売りの少年がよくかぶっていたので。
白麻のスーツにも、ホワイトリネン・キャスケットはふさわしいものでしょう。ついでに、白麻の、夏用の手袋も欲しいところなのですが。
それはともかく、これからの時代には、「白リネン帽」を流行らせようではありませんか。