レザー帽子の種類(本革・合皮)とメンズ・レディースのおすすめ《素材別のお手入れ方法も》|OVERRIDE
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レザー帽子の種類(本革・合皮)とメンズ・レディースのおすすめ《素材別のお手入れ方法も》

レザー帽子の種類(本革・合皮)とメンズ・レディースのおすすめ《素材別のお手入れ方法も》

オーバーライドで取り扱っているレザーの帽子には、リアルレザーとフェイクレザーの両方があります。しかし、その違いって?知っているようで、いざ質問されると説明できない……なんて人も多いのでは?今回は、そんなレザーに関する素朴な疑問に答えながら、おすすめアイテムを紹介していきます。なんとなくで選ぶ前に、この記事をチェックして。

●目次
レザー帽子の素材
本革と合成皮革の違い
ブランド別おすすめレザー・合皮帽子13選《メンズ・レディース》
レザー・合皮帽子のお手入れ・洗い方
レザー・合皮のお手入れに関するQ&A

レザー帽子の素材

まずは帽子に使われる本革と合成皮革、それぞれの素材の定義を解説していきます。

リアルレザー(本革)とは

リアルレザーの帽子の集合

動物の皮を用いた天然の皮革をリアルレザー、または本革と言います。その機能性の高さと丈夫さで、人々に古くから愛されてきた天然素材のひとつ。実際の皮を使用しているため、個体差があり、使うほど味が出て柔らかくなってきます。レザーならではの香りも特徴のひとつ。最近は、リアルレザーの中でも地球環境に配慮して製造されたものをエコレザーと呼び、SDGsの観点から注目されています。

フェイクレザー(合成皮革)とは

合成皮革の帽子の集合

リアルレザーに似せて人工的に作られた素材のことで、主に合成皮革(合皮)と呼ばれます。ポリウレタンなどの合成樹脂を塗布して作られることが多く、滑らかで均一な仕上がりが特徴。近年は技術の進化により、より天然に近い見た目や質感を表現できるように。

なお、2024年3月に日本産業規格(JIS)が用語規定を見直し。「レザー」は動物の皮を用いたものに限り、「フェイクレザー」「ヴィーガンレザー」といった表現は不適切となりました。

本革と合成皮革の違い

ぱっと見ただけでは違いがあまり分からない、なんてこともある本革と合皮。ですが、実際使ったときにはその差がしっかりと出てきます。「色・質感」「経年変化」「手入れのしやすさ」の3つのポイントに分けて、それぞれの素材のメリット・デメリットを深掘りしていきましょう!

色・質感

左が本革のキャップ、右が合成皮革のキャップ
▲左が本革、右が合成皮革。艶感は素材の加工によって異なる

本革のメリット・デメリット

染めたときに深みのある色合いが出せるのがリアルレザーの強み。しっとりと手に馴染む質感や、厚み、重みにリアルならではの高級感が漂います。ただし、天然のものなので、ムラやシワ、傷などが出やすいことも。形も均一ではありませんが、それらは魅力のひとつでもあります。

合成皮革のメリット・デメリット

本革に比べ、均一的な品質を約束してくれます。染色の制約も少ないため、何色でも比較的自由に作れて色展開が豊富。軽さも喜ばれるポイントです。ただ、安価なものだと「チープに見える…?」という印象を抱く人も多いよう。近年は技術も発達していて、新品の見た目の差はわずかになってきました。

経年変化

写真左上は使い込んだ本革の帽子。右の2つは縫い目付近が傷んだ合皮の帽子
▲写真左上は使い込んだ本革。右の2つは縫い目付近が傷んだ合皮

本革のメリット・デメリット

使い込むことで柔らかくなり、手入れをするほどに油分が浸透し、手に馴染むような触り心地に。艶も出て、使い込んだ本革ならではの質感になります。時間を重ねながら自分だけのアイテムに育てる楽しみも味わえるのが醍醐味。しかし、馴染みやすく、使用していくとくたっとした柔らかい雰囲気になるため、ハリのあるままの形を保つのは難しいことも。

合成皮革のメリット・デメリット

種類にもよりますが、本革に比べると馴染みにくい素材なので型崩れなどはしにくく、形を保ちやすい傾向にあります。一方で、基本的に3年前後で表面のコーティングの剥がれやひび割れ、変色などが起こる可能性があります。本革と比べ短い寿命ですが、コスパがよいため、トレンドのデザインなどを楽しむのにはおすすめ。

手入れしやすさ

本革のメリット・デメリット

日陰に置いて保湿クリームなどを塗り込んでこまめにお手入れすれば、かなり長く愛用できます。皮自体の耐久性が高く、10年以上はしっかり保つ優秀素材です。湿度の高い場所で放置してしまうとカビが発生する恐れがあるので注意が必要。

合成皮革のメリット・デメリット

水をはじくものが多いため、汚れにくいのが嬉しいポイント。中には自宅で手洗いができるものや、洗濯機洗いOKなものまで。ただし、洗えるものであっても濡れた状態には弱いため、日陰でなるべく早く乾かす必要があります。適切なケアをしていても、経年劣化を完全に防ぐのは難しいでしょう。

ブランド別おすすめレザー・合皮帽子13選《メンズ・レディース》

ここからは、帽子専門店オーバーライドで購入できるレザー・合成皮革アイテムをブランド別に紹介!それぞれのブランドが、はっきりとした意図をもって素材を選んでいることが分かるはず。

arth(アース)はこだわりの本革帽子が充実

帽子好きからもラブコールが絶えないブランド・アースによる、日本の確かな技術で生み出される本革帽子。丁寧な仕立てと、高級感のあるカラーリングで上品な印象に。ハードにならずにかぶることができるので取り入れやすく、レザーを初挑戦したい人にもおすすめです。

arth Nubuck Leather Cap
No.253021008 ¥22,000(税込)
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本革ヌバック素材を使用したキャップ。ヌバックとは、主に牛革の表面にやすりをかけて起毛加工した革のこと。光沢感が抑えられたスエードよりも上品な質感で、カジュアルなイメージのキャップを渋い大人のスタイルへと格上げしてくれます。

arth Leather Cap
No.230021001 ¥22,000(税込)
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革の染めは「顔料」と「染料」があるなかで、こちらのキャップは革の繊維の中まで色が浸透し、革本来の質感を残せる「染料染め」を採用。革本来の質感が活かされるため、傷が少ない高い品質の革が使われます。オイルメンテナンスをしながら、経年変化を楽しみたい逸品です。

arth Leather Beret
No.230021002 ¥22,000(税込)
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このベレー帽も、染料染めを施したナチュラルな風合いのレザーを使用。平らな天井と幅広のサイズ元で、モードな着こなしが叶います。上質な大人のスタイリングにぜひ。

arth Side AJS Leather Hunting
No.240021003 ¥26,400(税込)
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こちらのハンチングに使われているのは、艶を抑えたナチュラルなステア素材。ステアは厚みがある分、強度に優れた素材で、染料染めによって革本来の質感を残したナチュラルな風合いに仕上がっています。半永久的に効果が持続する撥水・防汚加工が施されており、本革でありながらデイリー使いしやすいアイテムです。

arth LEATHER COMBI HUNTING
No.800121034 ¥13,200(税込)
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部分的にレザーを配したアイテムも。綿麻混の本体のサイドにレザーを用いることで、引き締まった印象に。オールレザーのハンチングのハードルが高いという初心者の人でも、気負わずに取り入れやすいはず。

KANGOL(カンゴール)は合皮のブラックボディがクール

言わずと知れた老舗帽子ブランド、カンゴール。合成皮革の商品には、クラシックな世界観を強めるブラックボディのアイテムが展開されています。カルチャーに精通するブランドだけあって、おしゃれな人たちの支持は絶大です。

KANGOL SMU FAUX LEATHER BASEBALL
No.240069605 ¥7,590(税込)
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「FAUX LEATHER」シリーズには、適度な光沢感で本革のような見た目ながら、本革と比較して軽量かつ柔らかくて縫製しやすい合皮が採用されています。世界で展開されているカンゴールのなかで、こちらのベースボールキャップは日本限定モデル。

KANGOL SMU FAUX RV SHORT BUCKET
No.233069630 ¥8,800(税込)
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キャップに続き、こちらも日本限定デザイン。光沢感のある合皮と、控えめな光沢のナイロン素材のリバーシブルで使える便利なアイテムです。どちらの面も黒色でシンプルなデザインなので、年齢やテイストを問わず幅広いスタイリングに合わせやすくなっています。

KANGOL FAUX LEATHER CAP
No.233069629 ¥10,780(税込)
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カンゴールで人気の合皮素材のクラシック型ハンチング。表からは見えない、内側のポケットやロゴパッチなど、細部までこだわっていることで高級感のある雰囲気に。程よい丸みとボリューム感で、コーディネートに抜け感のあるカッコよさが演出できそう。

OVERRIDEは合皮帽子のバリエーションも豊富

機能よし、デザインよし、コスパよしの三拍子がそろったオーバーライドの合成皮革の帽子。表面感の自由度の高さやカラーリングなど合皮のメリットを活用した、手に取りやすくて扱いやすいアイテムが揃います。ユニセックスな雰囲気で幅広いスタイルに合わせやすいのも◎

OVERRIDE FAKE LEATHER CAP SGP
No.243090235 ¥6,930(税込)
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控えめな光沢感で、マットな表情が落ち着いた印象のキャップ。湿式構造によって生まれる適度な肉厚感と、しなやかな風合いが魅力です。黒、茶のベーシックカラーに加え、合成皮革ならではのカラーリングも楽しめます。

OVERRIDE FAKE SUEDE HUNTING SG
No.253090263 ¥8,800(税込)
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スエード調の合成皮革と、ヴィンテージ感のある合成皮革のコンビネーションが特徴のハンチング。フェイクスエードはマイクロファイバーを使用し、高級感のあるなめらかで心地よい肌触り。単色ながら異素材の組み合わせによって奥行きが生まれ、スタイリッシュな印象。

OVERRIDE FAKE LEATHER FLAPHAT SGP
No.253090265 ¥8,800(税込)
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バケットハット感覚でかぶれるコンパクトなチューリップハットに、取り外しできる耳当てが付いた秋冬らしいアイテム。フェイクレザーとボア素材の組み合わせで、ムートン風のデザインになっています。季節感を演出したい秋から、防寒が欠かせない冬まで活躍しそう。

OVERRIDE BOA FK LEATHER HEADMUFF SG
No.253090264 ¥6,930(税込)
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ここ数年トレンドの、顔まわりをすっぽりと包むスタイル。こちらは新型のヘッドマフラーで、トレンド感たっぷりに防寒ができるアイテムです。フェイクレザーとボアを組み合わせたムートン風の生地で、リバーシブル仕様。コーディネートに合わせて好きな面を使い分けられます。

OVERRIDE SUEDE&LEATHER BABUSHKA SGP
No.253090269 ¥4,400(税込)
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春夏も大人気だった「バブーシュカ」と呼ばれる三角スカーフは、秋冬も注目のアイテム。こちらの新作は4色展開のうち、オリーブとブラウンにはフェイクスエード、ブラックとベージュにはフェイクレザーを使っています。生地と色の組み合わせによって印象が変わるので、複数買いして使い分けるのも◎

レザー・合皮帽子のお手入れ・洗い方

最後に、レザーを扱うときに気になるお手入れ方法を解説。よくある疑問にもお答えします。

リアルレザー・本革

本革の帽子にクリームを塗っている手元

1.馬毛のブラシで帽子についたホコリを落とす
2.保湿クリームを布にとり、くるくると動かしながら塗っていく。乾燥やキズのある部分は念入りに。エイジングに繋がりやすい乾燥を防ぎ、栄養補給ができます。
3.馬毛のブラシで全体をやさしく撫でて馴染ませる
4.クリームが残っていたら柔らかい布で乾拭きをする

合成皮革

合皮の帽子の洗濯表示を確認している手元

1.まず、製品の洗濯表示を見る
2.家庭で洗えない場合→汚れを拭き取るなどのケアを行う
家庭で洗える場合→おしゃれ着用洗剤を使うとGOOD。洗濯表記に従って、手洗いかマシンウォッシュを。洗濯機の場合、ネットを使うと型くずれやダメージを軽減できます。

<注意ポイント>
・表示で洗えることが確認できても、表面にベタつきやヒビ割れなどの傷みがあるなら洗濯は控えて。濡れた状態が続くことで生地をさらに傷めてしまう可能性も。
・他の素材と長時間接していると色移りする可能性があるので注意!湿度・温度の低い場所で吊るして保管を。
・汚れを放置しておくとカビや雑菌が発生してしまうので、着用後は軽く拭いておくと◎

レザー・合皮のお手入れに関するQ&A

本革・合成皮革に付いたシミや汚れは落とせる?

<本革の場合>
革の状態や汚れの性質によって異なりますが、表面の汚れは専用のクリーナーで優しくふき取ります。シミは固く絞ったタオルなどで、シミだけでなく全体を徐々に濡らし、陰干しして革をしっかり乾かしてシミが見えなくなったら、保湿クリームを薄く塗りこみます。

<合成皮革の場合>
シミよりも、使用していくうちに表面汚れがこびりついてうっすら汚れるケースが多いです。革用のクリーナーで表面の汚れを落としてあげるだけで、簡単にキレイになります。

水濡れや汚れを防ぐ方法はある?

帽子をかぶる前に防水スプレーを吹きかけてあげると、水だけでなく、汚れも一緒に防いでくれます。防水スプレーの効果は3~5日程度のため、かぶるたびに防水スプレーを使用すると効果が持続しやすくなるのでおすすめ。

本革が乾燥してヒビ割れしてきたら、どうしたらいい?

乾燥してひび割れた革は元に戻すことはできません。保湿クリームを使った日ごろのお手入れで事前に防ぐのがベストですが、こまめに保湿クリームを塗ってケアすると革が柔らかくなり、ひび割れが広がるのを防いでくれます。

カビが生えてしまったときの対処法は?

革用のカビクリーナーを使用することで、カビを落としつつ再発を防げます。柔らかい布などで表面のカビを拭き取ったら、全体的にカビクリーナーを吹きかけて1日ほど乾かします。カビが再発しなければ保湿用クリームを塗って、もし乾かしているときにカビが再発した場合は再度新しい布でカビを拭き取り、クリーナーを吹きかけます。

※拭き取った布はカビの菌が付着しているのですぐに処分してください。

素材や加工、アイテムごとにさまざまな魅力があるレザー帽子。実際に目にすると、ひとつひとつの違いに驚くはず。ぜひお店で手に取って、かぶってみてくださいね。

Words: Mai Otsuki Photos: Kazuki Miyamae Edit: Miyuu Takata , Ami Nanjo