アウトドアサウナの伝道師Sauna Camp.さんに、その魅力を聞く!【サ談会 vol.02】
世間は空前のサウナブーム。巷では、その気持ちよさを味わった人が続々と沼にハマっていく現象が…!人気のサウナドラマでもお馴染みの「ととのった〜!」というフレーズを耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
オーバーライドでも、昨年発売されたサウナハットが瞬く間に完売。ご好評により第二弾となる、日本最大サウナ検索サイト「サウナイキタイ」とのコラボレーションPOP-UP STOREを3月28日(日)まで南堀江店にて開催中など、その熱は高まる一方…ということで、インタビューも満を辞して「サウナ企画vol.2」です。
展開中のサウナグッズを提げて、今話題のアウトドアサウナの伝道師「Sauna Camp.」のおふたりとサ活&サ談会をしてきました!サウナグッズを担当するデザイナー天野(自身もサウナをこよなく愛する、サウナ愛好家のひとり)との熱い対談をお届けします。
Sauna Camp.とは…
テントサウナで楽しむキャンプスタイルを提案するユニット。メンバーは右から大西洋さん、兼康希望さん。日本にサウナキャンパーを増やすため、テントサウナにまつわる情報を、オリジナルサイトや様々な媒体で発信するほか、「Sauna Camp Festival」などのイベントも開催。ロシア製テントサウナMORZH(モルジュ)の輸入販売も行っている。
https://saunacamp.net/
行ってきたのは…
ときたまひみつきちCOMORIVER(コモリバ)
広い空の下、山と川と自然に囲まれて遊べるグランピングリゾート。日本に数台しかない薪焚きのイグルーサウナの貸切宿泊プランも人気。木漏れ日の中での外気浴は格別と、サウナーたちの注目を集めている。もちろんBBQやアクティビティなども楽しめて、「初めてのアウトドアに寄り添う」をキーワードにスタッフが丁寧にアテンドしてくれるから、ビギナーにもやさしい施設。
https://comoriver.com/
普段どんな風にサウナを楽しんでる?
Sauna Camp. 大西さん(以下、大西):僕はもう、毎日ですね。平日は街のサウナ、週末はキャンプ場などのアウトドアでテントサウナやって、さらにその帰りにもう一軒、近くのサウナに寄って帰ることもしょっちゅう。最近は、仕事でサウナの原稿を書くことも多いんですが、その作業もサウナ施設でやったりしますね。サウナ尽くしです。
Sauna Camp. 兼康さん(以下、兼康):僕は仕事で夜遅くなることも多いので週3、4回くらいのペースでリフレッシュしに行きます。最近、コワーキングサウナといって、日中仕事しながらサウナに入れる場所があるんですよ。休憩室は全席電源付きでWi-Fiもあるから、仕事に集中できないときもサクッと行ったりしますね。
デザイナー天野(以下、天野):最近、いろんな施設が出てきてますよね。僕は基本的に週末や休みの日にサウナに行くって感じです。連休なんかだと、たまに「サウナ旅」みたいに自分でルートを考えて気になっていたサウナをはしごしてみたり。このご時世ということもあって、けっこうひとりで楽しんでます。
アウトドアサウナにハマったきっかけは?
大西:兼康と僕はキャンプ仲間だったんですよ。キャンプは10年くらいやっていて、アウトドアは元々ふたりとも好きでした。でも、サウナにハマっていたのは、最初お互い知らなくて。
兼康:そう。全然サウナに関しては話してなかったですね。別々でハマってました。で、ある日「サウナ最近行ってるんだよね」「え、同じ」みたいな(笑)
大西:タナカカツキ先生の「サ道」っていう、ドラマ化されてる大人気漫画があるんですけど。それを読んで「サウナってこうやって入るんだ…しかもめちゃめちゃ気持ちいいって書いてある」と。さっそく近くのサウナ行って試してみたら「なんだこれ」って。感動的なボディトリップがあって…。
兼康:そうそう。僕はカツキさんの教え子が会社の後輩だったんです。「サ道」が出たばかりの頃に「これいいですよ」って教えてくれて。サ道に出てくる施設がちょうど会社の隣だったので行ってみたら「ヤバ」と思って、そこからですね。完全に導かれましたね。
天野:おふたりとも「サ道」がきっかけだったんですね。僕もです。元々温泉が好きで、家の近くのスーパー銭湯に通ってたんですけど、あの漫画に出合ってサウナの入り方を知ってハマったという感じ。僕たち「サ道世代」ですよね。
大西:ね。バイブルですよね。だって、誰も教えてくれないじゃないですか。サウナの入り方とか。どこにも書いてないし。目に入ってきてもあんま入ろうと思わなかったり、入っても水風呂までいかなかったり。本当は水風呂が大事なんですけどね。昔って「汗たくさん出たから、その後の飲みものが美味しいね」とか。それくらいの認識でしたよね。
兼康:ルールやマナー、何が行われているのかが漫画で知れるのもいいよね。密室で怒られたりしたら嫌だな、という心配もなくなるし(笑)
天野:僕は逆にアウトドアが得意じゃなくて、サウナから入ったタイプ。でも興味はあって。いつかタイミングが合えばアウトドアサウナをやりたいなと思っていたので、今日は体験できてよかったです。
大西:よかった!そういえば最近、特に女性はアウトドアサウナからサウナにハマる人も増えてるみたいです。サウナって「ハードルが高い」という昔のイメージがまだ根強かったりして、行きづらさを感じる女性もいるみたいなんですが、アウトドアサウナは、プライベートサウナみたいな感じ。いい香りのアロマを好きなように使えたりとか、入り方をお互い教えあったりとか。難関の水風呂も、夏のアウトドアサウナだと川にバーンって飛び込んで行きやすい。そうすると、魅力に気づいてもらいやすい。
兼康:キャンプ仲間だった僕たちがそれぞれサウナにハマった頃は、まだそういう環境はなかったよね。
大西:そう。僕たちのSauna Camp. っていう活動が2017年5月にスタートしているんですが、きっかけは2016年夏に僕がテントサウナを買ったことでした。サウナにハマればハマるほど、サウナから湖とか川に飛び込んでみたいっていう欲求が湧いてきて。ロシアやフィンランドではみんな気持ちよさそうに飛び込んでいくじゃないですか。そういう場所を日本で探したときに、気軽にパッと行って入れるところが当時はなかった。現地に行って体験しようかと思っていたときに「テントサウナ」というのを見つけて。日本語の情報は全然ないんですけど、これだったらキャンプには自信があるからやれるかな、と。で、フィンランドから個人輸入したんです。
兼康:説明書もフィンランド語で、大変だったね(笑)
大西:3時間くらいは準備にかかった(笑)で、やっと完成して一緒に体験したら、死ぬほど気持ちよかったんですよ!こんな遊び、絶対流行るだろうって。僕らはそれまでずっとキャンプブログなんかで色んな情報をもらっていた側だったんですが、それを体験した時に、いよいよ自分たちが発信する番だ、と。その日の夜にウェブサイト作って。
天野:早い!その日の夜に?
兼康:そう。どこでやったらいいか、どうやったら安全か、情報が全くなかったので、これはもう布教しようって言って。すっごい気持ちいいから、これはサウナ好きのみんなに体験してほしいなって。
大西:そういうところがきっかけで情報発信を始めて、ちょっとずつイベントやり始めて。最終的に今は、テントサウナの日本代理店みたいなこともやっています。まさかこんなにもムーブメントになる予感は全然してなかったんですけどね。
アウトドアサウナの魅力は?
大西:さっきお伝えした、プライベートサウナのように楽しめる点は本当に魅力。男女で入れたり、好きなアロマ使えたり、自由に音楽もかけられたり。あとはやっぱりテントならではのモバイル性の高さですね。富士山とか絶景の前にドーンと持っていって、見ながらサウナ入れるとか。窓からの景色がサウナ体験を変えてくれるっていうところがあります。
兼康:五感で楽しめるんですよね。さっきも、イグルーサウナから出てきたあと「本当に最高だな」って思っていました。出たあとに太陽があたたかくて、風がさわさわーって。音も自然の川が流れる音だったり。「全身でととのう」のは、やっぱりアウトドアの魅力ですね。
大西:感覚がいわゆる「ととのう」状態になると、五感が研ぎ澄まされるんで、普段は多分気づけないであろう風の違いとか。花の香りがスッと入ってくる感じです。自然と一体化するというか。「梅がそろそろ咲くかな…」みたいな(笑)。タナカカツキ先生も作中でおっしゃっていたんですけど、俳句読めたら一句読みたい、みたいな瞬間が結構ある。
兼康:そうだね(笑)。僕の一番おすすめが、外気浴のときに地面に水平になって寝転んじゃうことなんですけど。そうすると地球が回ってるのを感じるときがあるんですよ。小さい頃、たまに感じませんでした?流れる雲や空を見ながら、急に地球と一体化する瞬間。
大西:感じ方は人それぞれで。僕は地面に寝転ぶと大地のエネルギーみたいなものを感じますね。「地面って、安心感すごいんだな…自分がどう在っても揺るがない、絶対的な存在だ…」みたいな。単純に空がでかいとか。自分はその中の一部なんだなっていう感覚。都市部で生きてると感じる機会あんまりないですよね。究極の自然体験って感じです。
天野:いいですね。今日みたいに薪で入れるサウナというのも魅力。アウトドアは今日が初めてですが、外気浴部分にテントサウナを立てているサウナ施設で薪を体験したことがあって。香りもいいし、火が揺らぐのが見えたり、パチパチと燃える音も聞こえて、中に居るだけでも本当に癒されるんですよね。すごくいいなと思いました。
大西:そうですよね。実は今、薪の熱源はめちゃくちゃレアで。街のサウナは電気とガスがほとんどなんです。でもサウナの歴史は大体2000年あると言われていて、世界各国でいろんなサウナの文化があるなか、1900年間は大体、薪なんですよ。電気やガスであたためられるようになったのは、ここ100年くらい。だから、やっぱり薪ならではの良さって、ある。熱のやわらかさとか、肌あたりだったりとか、天野さんが言うように薪の香りだったりとか、サウナが持っている根源的な魅力にすごく触れられる。そこがサウナオタクとしてもグッとくるところですね。
どんな人におすすめしたい?
大西:広く言うと、全人類入ったらいいなとは思うんですけどね(笑)
兼康:そうですね。特にサウナが気持ちいい日って、すごいストレスがかかった日とか、めちゃくちゃプレッシャーがあった日とかなんですよ。
大西:超怒られた日とか、フラれた日とかね。
兼康:要は、緊張と弛緩なんで。辛ければ辛い人ほど、入って欲しいですよね。
大西:一歩踏み出してね。
兼康:うん。今が辛い人。
大西:もはや、サウナがないと耐えられないんですよね。サウナがないとめっちゃ辛いことが1日中めっちゃ辛いままじゃないですか。でも、サウナ知ってると辛い日にも「今日のサウナめっちゃ気持ちいいんだろうな」てなる(笑)
兼康:ね。救いがそこにあるよね。本当に。
天野:サウナ好きな人は、その気持ちみんなわかると思います。大変なことがあっても、サウナがあるから、とか。むしろ、サウナのために辛い方を選ぶ、とか。
大西:(笑)
兼康:すごい厳しいマスターがいるコーヒー屋に行って緊張してからサウナ行くとかね(笑)
大西:サウナってプラスになると言うよりは、ゼロに戻す感覚が近いかもしれないですね。悪いことがあってもフラットになる、みたいな。ととのうって「整う」と「調う」と両方あって。チューニングみたいなイメージもあるんですよ。サウナ入って、チューニングを合わせる感じ。なので、ひらがなで書くのがわかってる人の書き方なんですよね。
天野:僕はデスクの椅子をサウナ施設にあるような感じの「ととのい椅子」にしていて…
大西:そうなんですか(笑)!気持ち、すごいわかりますよ。24時間何かしらサウナに触れていたい、どこかで想っていたいですよね。
天野:そうなんですよね。
大西:サウナがあるから頑張れるみたいなところありますもんね。あと僕、お酒が飲めないんですけど、サウナにハマる前は、お酒飲める人が楽しそうに見えて、人生損してる感覚がちょっとあったんですよね。でもサウナ入ると、お酒ない方が俄然楽しめるかなって。そんな僕みたいにお酒飲めなくて日常に彩りが少なく感じていたり、生活がモノクロームに見えている人は、サウナに入ると色がつくと言うか。
兼康:あとアウトドアサウナで言うと、コミュニケーションが苦手な人とかいいかもしれないですね。まだ文化が浅いというのもあって無限に自分で開拓できるので。香りを何にしようか拘ったり。
大西:街のサウナって基本アロマオイルじゃないですか。テントサウナだったら、お茶とかかけてもOKだったりするんですよ。僕らもやったんですけど、シナモンを煮出して、いい香りになった水かけてみたら、めっちゃ良い。知り合いはワカメで出汁とってかけたらすごい臭かったって言ってたな(笑)
兼康:磯臭そう(笑)
大西:施設だとメンテナンスが大変なので石に不純物が残りにくい精油が使われることが多いんですけど、個人だったら石洗えばいいだけだし、口に入れて大丈夫なものであれば概ね大丈夫です。
サウナハットを作った想いと使ってみた感想を聞かせて
天野:サウナに通い始めた頃はサウナハットがあるというのを知らなくて。街のサウナ室やスーパー銭湯だと当時かぶっている人もいなくて、知らずに楽しんでいたんですね。ハマって掘っていって存在を初めて知ったときは、ハットブランドのデザイナーとして「これは絶対にやった方がいいな」と思いました。
大西:デザインも機能もいいですよね。
天野:ありがとうございます。僕自身がサウナに通いながら「こんなアイテムがあったらいいな」と思うものを作りました。現状のハットの多くは、フェルト素材のかわいらしいデザインのものや、海外の文化から発展してきたようなもので、まだ日本だと成熟していないのかなと感じていました。なので、日本独自に進化させたかったんです。使い勝手のいい機能性と、長く使える耐久性も意識しました。日本のファッション性も取り入れて、今までのものじゃない切り口で作りたいなと。
大西:この生地いいですよね。街着としてもかっこいい。僕らもよくフェルトハットを使うんですが、縮むんですよね。最初はイイ感じなんですけど、段々小さくなって…。あとフェルトの毛が散って湯船入ると衛生的によくないので、一部禁止にしている公衆浴場もあるんですよ。そう言う意味では、都市部でも使いやすくて、いいなと思いました。
天野:そうですね。フェルト素材だと単純に断熱するためのハットという感じだと思うんですが、オーバーライドのサウナハットはどちらも断熱材として高機能中綿を使っているので断熱効果もしっかりありつつ、洗濯機で洗えるようになっています。汗をかくから、ガンガン洗いたいじゃないですか。
兼康:そうですね。その断熱効果もすごくいいなと思っていて。サウナでは熱が上にたまるので、普通にしてると頭が熱くなって足が冷えやすい。けど理想は、全身が満遍なくあったかい状態なので、上だけが熱くなりすぎないことって重要なんですよね。この帽子は、防御力高かったです。あと僕たちみたいなアウトドア派もガシガシ絞ったり、ラフに使えるのでいいですね。
大西:すごく軽いし、丈夫ですよね。
天野:はい。秋冬のもの(PADDED SAUNA HAT)は、軽さを意識しました。フェルトだと濡れてさらに重くなりがちなんですが、これだと撥水もするので、そもそも濡れにくくて。軽いままだから持ち運びにも便利。持ち帰りもしやすいですよね。今回の新作(UTILITY SAUNA HAT)は、夏でもかぶれるように表生地は綿100%にして、中綿は少なくしました。断熱性の面だと秋冬のものよりも少し落ちるんですが、こっちは撥水加工をあえてしていないので、水に濡らして使えるんですよね。水風呂や川で冷えた水をかけて、冷やしてからかぶってサウナに入る、とか。使い方の点でも違いがあります。
兼康:水風呂で水を含ませるのって、普段はタオルでやっていることなんですよね。タオルに水をかけて絞って、サウナで頭に巻くか、顔まで巻くかっていうのが基本的なスタイルなので、それをこのお洒落な帽子でできる。タオルが余るからちゃんとデリケートゾーンも隠せる。
大西:いいよね。帽子ってふつうは汗止めがついているけど、これはないんですよね。
天野:はい、そうなんですよ。汗止めは、キャップの内側に帯をつけて汗が垂れてこないようにするためのものなんですけど、設計があまりシンプルじゃないんですよね。だから耐久性などを考えたら、ディテールはない方が、サウナにはいいなと思っていて。
兼康:なるほど。女性が使っていても素敵なデザインですよね。春夏のものは、深さがあって日除けにもなるし。セットアップの感じもすごくいい。
天野:アパレルだと、トップスとボトムなんかのセットアップが流行ってるじゃないですか。上下で合わせたりする感じ。その感覚ってサウナにまだなかったんで、一番最初にやりたいなって思っていました。サウナハットとパンツのセットで。
大西:パンツは、初ですか?
天野:はい。ワンサイズで幅広いウエストにしてどんな人でもはけるサイズ感にしました。
大西:ふつうのパンツって前と後ろの二面で構成されてるけど、これ三面ですよね。右、左、お尻部分。パネル3面は、サウナにめちゃくちゃベストな形なんです。サウナは基本座っている状態。長いサウナの歴史の中でも、あぐらをかいたときに座りやすく、動きが制限されないものが良いというのがあって。そのパターンが採用されていて、日常でも使えるデザイン性の高いパンツって、ほぼなかったんですよ、今まで。
天野:外着だとないですよね。アンダーウエアとか、昔のヴィンテージパンツとかだと3面ってあるんですけど、本当に肌着ばかり。外で履けるって感じではなくて。
兼康:これだと着て、行って、そのまま入れますね。帽子もすでに、被ってる人をよく見かけますよ。街でかぶっててもお洒落。
大西:正直、ブランドさんがちゃんとサウナーに向けてのウエアやギアを作ってくれていることが、もう感動なんですよ。例えばサーファーとかスケーターって、カルチャーとファッションが結びついてるじゃないですか。そういう部分が、僕らは羨ましくて。サウナも、サウナ好きのための服やアイテムがもっと増えてきたら、めちゃくちゃ嬉しい。気持ちいい好きが集まっているので、五感が研ぎ澄まされたあとも着心地のいい服とか、リラックスできるパンツがいい。サウナーってこういうの好きだよねっていう「スタイル」ができてくるといいなと思ってます。カルチャーとファッションが結びついて、初めてスタイルができるじゃないですか。ぜひ、これからもどんどんやって欲しいです。
兼康:本当に。ちゃんとサウナカルチャーにコミットした服づくりは、オーバーライドさんが先駆けてくれたと思っています。サウナ好きの中では、待ってました!っていうのがあるんじゃないかなって。
大西:デザインを担当されているのが天野さんのようなサウナ好きの方っていうのも大きいですよね。カルチャーに理解がある。流行ってるから「サウナ」って書いてるだけのやつとかは、すぐわかっちゃうんですよね(笑)。敏感でピュアな人が多いんで。そこに愛があるのかって。大事ですよね。オーバーライドさんはガチだっていうのはヒシヒシと感じていました。
天野:ありがとうございます。今回の新作(UTILITY SAUNA HAT)は、綿生地の染め方も退色しづらい手法を採用していて。擦れたりすると、古着のミリタリーみたいに味が出てくるんです。縫製部分はしっかりしているのでガシガシ使ってもらって、いい感じに白くなる経年変化を楽しんでもらえれば。使うほど、いい味が出てサウナ上級者っぽく見えます。
大西:(笑)。それ、証明できていいですね。
天野:めちゃくちゃリペアして使い込んでる人がいても面白いな、みたいな。
兼康:あの人すごい!ってアイテムで示せるの、楽しいかも(笑)
サウナ室よりもアツい対談は、終了時間ギリギリまで盛り上がりました。掘れば掘るほど深さが増す”サウナ沼”。話の続きは、またどこかのサウナで…。
Words: Mai Otsuki Photos: KOBA Edit: Haruna Kato , Misaki Yamaguchi