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『帽子のオアオア物語』Vol.7 リネン帽の研究

『帽子のオアオア物語』Vol.7 リネン帽の研究

「ピケ帽」はよく話に出ます。白ピケで仕立てた帽子のことです。

もともとは登山帽だったのではないでしょうか。今は、幼稚園の制帽にもなっています。

そうかといえば、日本映画の巨匠、小津安次郎が愛用したのも、「白ピケ帽」でありました。

白ピケ帽があるのなら、「白リネン帽」があっても良いのではないでしょうか。

リネンは亜麻のことで、吸湿性抜群です。洗濯可能。乾きも早い。熱にも強い。洗えば洗うほど白くなる性質も持っています。

さて、ホワイト・リネンに向く帽子とは。私はまず第一に、キャスケットを想い浮かべます。それもヤマのうんと大きなキャスケットを。

昔のチャップリンの映画にも出てくるようなキャスケット。

「ニューズペイパーボーイズ・キャップ」なんて呼び方もあったらしい。1920年代の、新聞売りの少年がよくかぶっていたので。

白麻のスーツにも、ホワイトリネン・キャスケットはふさわしいものでしょう。ついでに、白麻の、夏用の手袋も欲しいところなのですが。

それはともかく、これからの時代には、「白リネン帽」を流行らせようではありませんか。

出石尚三

出石尚三

服飾評論家、ファッション・エッセイスト。国際服飾学会会員。主にメンズ・ファッションの記事を執筆。著書も多数。60年代にファッション・デザイナー・小林秀夫の弟子となったのが、メンズ・ファッションの道に入った最初。幼少期からお洒落好き。好きな作家はサマセット・モーム。好きな画家はロートレック。好きな音楽家はショパン。好きな花は薔薇(ばら)。好きな色はピンク。好きな言葉は「夢」「希望」「愛」。昔の服からふっと新しいアイデアを頂くこともある。