【人気のバケットハット座談会】メンズ&レディースが今選ぶべきデザインはこれ!
数年前に人気に火がつき、気がつけばトレンドから定番アイテムとして愛されるようになってきたバケットハット。ひとくちにバケットハットと言っても、旬なシルエットは年々少しずつ進化しています。
今年はどんなバケットハットが人気なの?ショップで日々リアルなトレンド動向を見ているメンズ&レディーススタッフに、店頭で販売中の各ブランドから今注目すべきバケットハットを聞いてみました。
バケットハットはトレンドから定番へ!
なみへい:ショップでお客様とお話したり、人気アイテムの動向やブランドから出るコレクションを見ているなかで、去年あたりからバケットハットがトレンドというよりも定番として浸透してきたな、という印象があって。
Daisuke:わかります。僕は、特にバケットハットの取り扱いが多いカンゴールのショップで働いているので、探しに来るお客様が増えたことで感じるようになりました。
pan:私もです。帽子初心者の方が最初に手に取るアイテムとして、バケットハットが選ばれることがキャップに並ぶほど多くなってきたな、という感覚がありますね。やっぱり、人気のアイテムなだけあっていろんなタイプのものがあるし、街で見かけることも増えたので“馴染みのある形”として、誰もがトライしやすくなってきたんじゃないかなって思います。
なみへい:ね!本当に、街で見ることがすごく増えた。トレンドとして人気が出始めた最初のころは、バケットハット=カジュアルというイメージが大きかったんだけど、今はテイストや年齢、性別に関わらず被ってる。
Daisuke:それこそ最初はカンゴールのようなストリートスタイルに合わせるアイテムという印象が強かったと思うんですが、今はそれだけじゃない。
pan:きれいめなデザインのものや、レザーやペーパーなどのシックな素材のものが増えて、大人のきちんとスタイルにも合うバケットハットがたくさん。幅が広がりましたね。
定番のバケットハットの形と、旬のデザイン
Daisuke:やっぱり定番と言えば、この形かな。カンゴールで言うと「ウォッシュドバケット」。生地も洗い加工でカジュアル感のある元祖バケットハットです。これは今も変わらず毎年人気の定番商品です。
pan:こんなふうにブリムが少し広がっていて、ある程度幅のある形は定番ですね。バケットハットと言えば、この形。
なみへい:カンゴール以外でも、ずっと人気のある形ですね。
Daisuke:一方で最近は、目元が隠れるようなものも人気が出てきていますよね。
pan:目深に被ることができるタイプは、オーバーライドの店頭でもかなり増えています。韓国っぽいスタイルが流行っている影響もあるのかな。
なみへい:ダウンブリムという、定番のタイプに比べて下方向につばが落ちているタイプのものなんですが、今年は本当にたくさんの種類が出ているし、探されている方もとても多いです。
旬デザインの総称は“クローシュ”!
pan:そういうダウンブリムのハットを最近は“クローシュハット”と呼ぶそう。チューリップハットとか、ダウンブリムになったバケットハットやセーラーハットなど、いろんなタイプを含めて、クローシュと呼ぶ傾向があります。
なみへい:そうだね!最近は「クローシュ」という言葉を耳にするけど、帽子の名前としては「クロッシェ(cloche)」の方が一般的だよね。「cloche」はフランス語でベルという意味。まさにダウンブリムになったベルのような形のハットのことを指すんですが、この中で最近クローシュハットと呼ばれているのは、こんな感じかな。
Daisuke:それぞれの帽子は、厳密にはいろんな呼び方があるんですけど、いわゆるベル型のクローシュ以外にも、目深に被るアイテムはそれだけで今っぽさが出ます。
なみへい:定番タイプのバケットハットを持っている人にも、おすすめです。今までと同じ感覚で合わせるだけで、スタイリングをリフレッシュしてくれますよ。
取り扱いブランドそれぞれのバケットハットの特色
なみへい:オーバーライドはセレクトショップなので、いろいろなブランドのバケットハットが揃っています。同じバケットハットでもブランドごとに特色がありますよ。
KANGOL(カンゴール)のバケットハット
Daisuke:ストリートカルチャーと共に歩んできたブランドということもあり、バケットハットの人気が定着してきたと同時に「バケットといえばカンゴール」という感じで見に来てくださる方が多くなりました。
ストリート文化に強いからこそ若い方にも支持していただいていますが、実は今年で85周年。昔からのファンという方も、もちろんたくさんいらっしゃって、幅広い年齢層の方に被っていただいています。
先ほど紹介した定番バケハの「WASHED BUCKET」のほかに、クローシュハットに分類されるもので言えば「BERMUDA CASUAL」が人気。カラバリが多いのもカンゴールの特徴で、好きなテイストに合わせて選ぶことができます。
kaorinomori(カオリノモリ)のバケットハット
pan:カオリノモリは、オーバーライドのなかではお手頃だけどデザインにこだわったバケットハットがたくさん揃っていて、トレンドのお洋服ととても相性がいいです。ファッションに興味を持ち始めた女の子たちも、最初に手に取りやすい帽子だと思います。お洒落心を満たしてくれて、自分だけの個性を叶えてくれますよ。
Chapeau d’ O(シャポー ド オー)のバケットハット
なみへい:シャポー ド オーは大人の女性に向けたブランドなので、他のブランドにはないようなきれいめなアイテムも扱っています。大人のスタイリングにフィットするのが特徴です。私が被っているアイテムのように、色使いもきれいなものが多いですね。
arth(アース)のバケットハット
なみへい:アースはデザイン性の高いシックなラインナップ。男女問わず人気で、ジェンダーレスに被れて洒落感のあるデザインが特徴です。
トレンドを取り入れるのも早いので、いち早く今っぽい帽子が欲しいときにはぜひチェックを。すべて日本製の上質なプロダクトです。
OVERRIDE(オーバーライド)のバケットハット
なみへい:オーバーライドは実用や利便性に長けた、機能面が充実したアイテムがたくさん揃っています。しかも手に取りやすい価格帯が多い。
えたデザインが特徴です。夏のアクティブシーンをお洒落に快適に楽しむなら、オーバーライドのバケットハット、クローシュハットがおすすめ!
人気色の傾向も教えて!
pan:今季は、ブルーとオレンジがオーバーライドの推しカラー。店頭でも去年くらいからじわじわと人気が出ている実感があったんですが、今年も継続して人気のカラーだと思います。ブルーは特に、合わせやすさもあり、人気がありますね。
Daisuke:夏の色もの、かわいいですよね。
なみへい:コロナ禍になって明るい色の帽子を探している人が増えたなと思います。以前は黒やブラウンが人気だったイメージがあるんですが、ずっとマスクをしていたこともあってか、最近は明るいものを選ぶ方が多くなりました。
pan:確かに。夏はお洋服も色ものが多くなってくるので、白も合わせやすいですよね。
白と黒は鉄板カラー!被るときのコツを教えて
Daisuke:白と黒は、毎年人気のベーシックカラー。何にでも合いますが、被り方のアレンジでさらに楽しむことができます。
Daisuke:例えば、黒のバケットハットだと顔に影ができてしまって重たく見える場合がありますよね。特に前髪が厚い人は、夏の軽装とバランスが取りにくくなってしまう場合も。そんなときは、ちょっとおでこを出して被ったり、ブリムの前側を折り返すことで軽さを出すことができます。
なみへい:確かに!抜け感が出た。
Daisuke:アレンジのバリエーションを知っておくとバケットハットをさらに楽しめると思います。
なみへい:サングラスとか黒縁めがねとも合うね。白と黒は色がベーシックな分、小物と合わせることでより今っぽさも増す!
pan:あと黒って、夏の強い日差しの下では特に、素材によって見え方がかなり変わるから、素材で選ぶのも上手く被るコツのひとつ。
pan:光沢のある素材は光が入ってきて淡い黒に見えたり、マットだと強めの黒に見えたりするので、そういう視点で選んでコーデをするのも楽しいかも。
スタッフの個人的おすすめアイテム3選
pan:私のおすすめは、こちらの「ソルハット」! 元々あった人気の形なのですが、夏仕様の素材に今らしいあご紐をつけてアップデートされたもの。
pan:ブリム端の装飾がさりげないので、フェミニンなスタイリングはもちろんメンズライクなお洋服の日も。使いやすい振り幅のあるデザインです。
なみへい:私はシャポードオーのバケットハット。まずは色がかわいい!女性っていろんなスタイリングをすると思うので、カジュアルにもきれいめにも合わせられるところがお気に入りです。
なみへい:バケットハットと言えばコットンやニットが定番だったところをペーパー素材で作っているというのもポイント。麦わら帽子っぽく見えるのに軽くたためるので、持ち運びにも便利。ロゴも高級感がありますよね。お店でご紹介すると喜んでくださる方がとても多いです。
Daisuke:僕はやっぱりカンゴールの定番「ウォッシュドバケット」。シンプルで飾らない、誰でも被りやすいというところが、いい。
Daisuke:色展開も豊富なのと、毎年出る色も変わるので、そのときの気分で選んで楽しめます。一回は被ってみてほしいアイテムです。
定番となって、さらに進化していくバケットハット。今や年齢もジャンルも関係なく多様なスタイルに合うアイテムとして親しまれています。初めての方もまずはひとつ、すでに持っている方は旬デザインでアップデートして、夏のおしゃれを楽しんでみませんか?
※出演スタッフやインタビュー詳細は、2023年4月時点での情報です。
Words: Mai Otsuki Photos: KOBA Edit: Misaki Yamaguchi , Haruna Kato