【OVERRIDE×CLOUDY】話題のコラボ第二弾がスタート!いま私たちができるアクションに参加しよう
2022年5月21日(土)、全国のショップとオンラインストアでCLOUDYとオーバーライドのコラボアイテムが発売されます。反響の大きかった前回のコラボレーションから約1年。第二弾となる今回の内容は?
2022年も開催!【OVERRIDE×CLOUDY】アフリカのテキスタイルを用いたコラボヘッドウェア&POP-UP STORE
アフリカの教育・雇用の創出を目的に活動し、現地でのアクションを続けながら「いちアパレルとして好きになってもらえる、それがたまたまアフリカで生産しているものだったということでいい。そのためにプロダクトも生地もそれ自体がかっこよく魅力的なものを心がけています」と語るCLOUDY創設者・銅冶氏。
今の気分にマッチするハッピーなアフリカン柄ファブリックを使ったコラボアイテムは、この夏を鮮明に彩ってくれること間違いなしです。
今回もCLOUDYのオフィスへ訪問し、この企画で参加できる“現地でのアクション”や、アフリカの現状、コラボアイテムについて根掘り葉掘り。オーバーライドでエリアマネージャーを務める宮坂が、CLOUDY代表の銅冶さんにたくさんお話を伺ってきました。
前回のコラボ、各所からの声は?
宮坂:私はエリアマネージャーとして数店舗を担当しているのですが、前回のコラボレーションはとても反響がありました。実際にお客さまと話していて感じたのは、CLOUDYさんの認知度の高さ。
銅冶:本当ですか!嬉しいですね。
宮坂:すでにCLOUDYのトートバッグをお持ちの方も多くて、それに合わせて、前回のコラボアイテムの中から相性のいいものを選んで購入してくださる方も多かったんですよ! その後、気になっていたのは以前の対談でもお話してくださった“現地でのアクション”。帽子1点購入につき教科書2冊が支給される、この取り組みの成果はどうだったのでしょうか?
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銅冶:そう!教科書がね、ひとり一冊みんな持てるようになって。もう天狗ですよ!(笑)。「見て、僕の教科書!」ってドヤ顔してくるんですよ。みんな、ほんっとうに嬉しそうです。
宮坂:よかった…!
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銅冶:本当にありがとうございます。CLOUDYのRAYARD MIYASHITA PARK店にも「オーバーライドでの取り組みを聞いて来ました」なんて方もけっこういらっしゃって。スタッフの方が熱心にお話しして、取り組みに参加してくださったおかげかなと思うと、感謝しかないです。
宮坂:こちらこそありがとうございます!私たちとしても、それを聞けて本当に嬉しいです。コロナ禍でお店の環境がいろいろと変わり、お客さまとの距離ができてしまうこともあって、スタッフたちも接客のあり方を考えさせられていたなか、CLOUDYさんとの取り組みはとてもいいコミュニケーションのきっかけになりました。
ブランドをご存知ない方でも内容を伝えると「素敵ね」と親子お揃いで買ってくださるなど、お客さまの反応からもいい取り組みに参加していると実感できました。何より身につけるだけでハッピーな気分になるCLOUDYさんのアフリカンファブリックは、今のムードやニーズにかなりハマっていました。
銅冶:めちゃくちゃ嬉しいじゃないですか!今、アフリカの学校で行う共通テストの成績も年々すごくいい方向に向かっていて、レベルが上がっているような状況です。自分の教科書を持てるって、これはもう幸せですよ。本当、皆さんのおかげで。ありがとうございます。
アフリカの現状と、今回の取り組みのきっかけ
宮坂:コロナ禍も長期に渡っていますが、アフリカの現状を教えていただけますか?
銅冶:はい。これは途上国全体の現状だと思うんですが、コロナが発生してからというもの、生活自体はやはりどんどん厳しくなっています。途上国の一番のネックは、自国で生産するなど国内事業で経済を発展させていくリソースを大きく持っていないということ。経済がストップし物価が上昇すれば、それが諸に生活に反映されていく。特に貧困層の人たちにとってはこれからも厳しい状況は続いていくと考えられます。
燃油が高騰すると、ものを運ぶにも何をするのにも、移動するためのお金がすごくかかってしまう。つまり、商品の値段が上がってしまう。これは、帽子の生産にもかなり影響している部分があると思うんですけど…
宮坂:そうですね。
銅冶:そういったことも含めて、僕らが想像する以上に苦しい状況が続いていると思います。あとは、やはり仕事を失う人が多かった。日雇いが人口の8割を占めると言われるアフリカでは「明日仕事がない」という人たちが多い。なので1人でも多く雇用していくということも含めて僕たちはトライしていきたいなと。現時点では600人を雇用させてもらっています。まだまだ数は少ないですけれども、これからも希望を持てるような仕事を増やしていきたい。
宮坂:最近は現地へ行かれましたか?
銅冶:はい。昨年末に一度、またこの取材のあともすぐ発つ予定です。
宮坂:実際に現地へ行って、銅冶さんが感じたことや見たものは何でしたか?
銅冶:まずお金を生み出す策がないので、犯罪が増えます。治安が悪くなります。すごく感じました。日本でもニュースになっていないだけで職を失っている人たちはたくさんいるのですが、それに対しての策がありますよね。10万円を給付しましょうとか。でも、途上国には全然そういったものがない。国の対策が劣後してしまっているので、それが住民に影響します。何の打開策を期待して生きていけばいいのだろうか、というところは僕たち以上に不安だったんじゃないかなと思いますね。
宮坂:そうですよね。
銅冶:ただひとつコロナの産物とも言えるのは、手を洗う文化が定着したことですね。途上国ではこれまで感染によって病気が蔓延していくことが、人が死を迎えるものすごく大きな理由の一つだったんですが、コロナがきっかけで手を洗うようになった。消毒をするようになった。今後の感染症対策にその習慣がとてもいい影響をもたらす可能性が高いと言われています。
宮坂:なるほど。銅冶さんは現地で学校を4校運営されていますよね。学校の子供たちや、ご家族はどう過ごしていたんでしょうか。
銅冶:そうですね。これまで僕たちは、学校のなかった地域に「教育を通じて新しいきっかけを子供たちに作って欲しい」という想いで学校をつくってきました。話は少し変わりますが途上国には、いろんな団体が学校を建てているんですけど、ほとんどが続いてないんですよ。なぜかというと、学校を建てたことでみんな満足してしまう。その先にある最も大事な「運営」にフォーカスをしない人たちが多い。運営をしていくにはお金が絶対的に必要。投じ続けないと学校は運営できません。なので僕たちは、公立の学校を建てることに特化して、行政を絡めて、政府に対して先生の給料などランニングコストを捻出させて、村の大人たちや自治体と一緒になってこの学校をどうやって運営していくかを考える、というところからやっています。次第に我々がフェイドアウトしても、ずっと彼らだけで運営していけるスキームを残していくというのが僕らのやり方です。
宮坂:現地の人たちへ活動力を与えるというCLOUDYさんの取り組みに、私たちもとても共感しています。
銅冶:ただ結局コロナで学校も閉鎖されてしまうと、親としては「じゃあ働かせた方がいいよね」って、働かせるんですがその労働力を消化できるほどの仕事が国内にない。子供たちに関しても、例えば日本だと、学校へ行けないなら家でオンライン授業しましょうとか、退屈していたら週末どこかへ連れて行こうとか、いろんな策があると思うんですけど。ネットも繋がっていない、PCもない現地では、もちろんオンライン授業もないし、外へ行って遊んできなさいと言ってもそこにお金がないわけで。選択肢の少なさというのは教育や生活面でも大きな差を生んでいきます。
ということで、僕たちは学校給食を提供することをずっとずっと継続的に続けてきました。学校が閉鎖になったとしても給食を提供することで、まず子供の延命処置にもなるし、学校に来てみんなで楽しむきっかけにもなる。僕たちは、それが家族にとって子供たちにとって最も大事なことだと判断しました。それはこれまでもずっと続けてきたことです。
宮坂:素晴らしい活動ですね。そこから、今回のコラボレーションでのアクション内容が決まったわけですね。やはり食べることは生きていく上で欠かせない、大切なことですもんね。
今回の取り組み内容は「1アイテムで給食9食」
宮坂:今は学校に行ける状態ですか?
銅冶:はい。毎日学校に行けるようになって給食も出ます。本当にもう今は、食。食がものすごく大切なんですよ。1日1食、食べられるかどうかという家庭が増えてしまっている状況なので、給食を提供できるかどうかは、今の途上国にとって大きなキーポイントになっています。
宮坂:今回はそのお話から、コラボアイテムを1点お買い上げで9食の給食を届けることができるという内容になりました。私たちとしても、いま必要なものを届けられることにとても意義を感じています。ありがとうございます。
銅冶:本当にランチの時間はみんな嬉しそうなんです。お昼の時間になるとそれぞれ器を持って列をなして。バターや洗剤が入っていた廃棄する器がみんなのお弁当入れなので、ひとりひとり大きさが全然違うんですよ。器がちっちゃい子には「もう一回来い」とか言ったら、へへへって笑って。
宮坂:それは、おかわりしないとですね!メニューはどんなものが多いんですか?
銅冶:お米とシチューとかが多いかな。たまに出るゆで卵は人気ナンバーワンです。給食の時間は一番いい顔しますよ。いろいろ想像させられますね。こんなに喜びを感じられるのがまず一つよかったな、と思うのと、僕たちには見えない苦しさを感じながらこの一食を彼らがどう考えているのかな、と。絶対にこれは継続させたいし、ガーナでの給食プロジェクトをもっと広げていきたい。1日1回でもお腹いっぱいになれる瞬間を彼らに提供できるのは僕たちの生きがい、やりがいです。
宮坂:CLOUDYさんでは、他にも食に関する新たな取り組みをされていると伺いました。
銅冶:そうなんです。食に関する新しいプロジェクトを咋年末からスタートしました。僕たちが建てた学校の隣に2エーカー(約8000㎡)の畑を作りまして。「給食の材料をそこで捻出できるようにする」「村全体が自給自足できるようになる」、この2つが目的です。収穫が活性化してきたら村の外に販売して、雇用を生み出します。3〜5年くらいで産業を作ります。
宮坂:おお!すごい。
銅冶:途上国は冷蔵庫を持っている人たちが少ないので、保存食を持っているかどうかが非常に大事になってくるんです。そこで、缶詰になるような商品をその畑で作って国内で一番のシェアを取りたい。村の一大産業にして、外にも輸出して…「ガーナのあの村の野菜美味いよな」って買ってもらえるようにしたい。これが僕たちの今やりたいことです。
宮坂:一大プロジェクトですね!
銅冶:はい。この農業のプロジェクトに対して、宮崎県宮崎市の方々が全面的に協力しますと、手をあげてくれました。JA(農業協同組合)の方々もやろう、と言ってくださって。どうやったら現地で美味しい野菜が育てられるかを一緒に考え、苗や技術を提供してくださり。宮崎県の人たちがガーナに来てくれることにもなりそうです。まさに一大プロジェクトを行政と一緒にやることになったことは現地の大きな可能性を広げるきっかけになります。
宮坂:素晴らしいです。働く場、給食…活動のすべてが繋がっていますね。例えば今回の9食の給食が子供たちへ渡るまでにも雇用が生まれるということですよね。
銅冶:はい!将来的には給食の材料をその畑でつくるのはもちろん、今だと給食のおばちゃんも、村の仕事のないお母さんたちにお願いしていて。2人います。たまに5人くらいいるときも…
宮坂:増えてますね?
銅冶:立ってるだけ?何だろう?と思ったら、ただ食べてる(笑)。子供たちの分だよって言ったら「ちょっとだけ味見よ」って(笑)。
宮坂:本当にCLOUDYさんの取り組みは、すごいなと感じます。私には3歳になる子供がいるのですが、保育園では、当たり前のようにご飯が出る。私にもこうやって仕事がある。でも本当は、当たり前ではないんだな、と。自分がどうしようもできなかったり、仕事がなくなったりしたときに、そうやって支えてくれる人がいると思うと…すごいなって。簡単にできることじゃない。その想いや現状を想像すると、涙が出てきます。
銅冶:窓口は僕たちですが、一緒に取り組んでいるオーバーライドさんや、この活動に共感して商品をお求めいただくお客さまにも「紛れもなく、自分たちもやっているんだ」って胸を張って言っていただきたいです。だって、本当にそうだから。
宮坂:本当にありがたいです。「食べさせないと!」っていうのは、私も母として常に意識していて。9食分ってすごい。
銅冶:9人の子供がお腹いっぱいになるんだから、すごいですよね。
今回のコラボアイテム
宮坂:今回は、こちらの4アイテムです。
銅冶:おお、夏を感じますね!
宮坂:路面店限定のアフリカンファブリックの残反でつくったアルファベットワッペンは、ベーシックなバケットハットとキャップ1点につき、ひとつお選びいただけます。ワッペンを増やしたい場合は、550円(税込)で追加できます。組み合わせは自由です!
銅冶:お洒落だし、アルファベットも柄も選べるのがいい。その場でつけてもらえるんですか?
宮坂:はい。そのまま持ち帰っていただけます。
銅冶:どのアルファベットにしようかな〜。どこにつけるかも悩みますね。横もアリだし、意外と上もかわいいかも。
宮坂:いいですね。場所は圧着機で挟める場所なら、お好きなところに付けられます。
銅冶:楽しくなってきちゃった!このヘアバンドは、コラボでは初めてですよね?前回はなかったアイテム。
宮坂:これは現地のお母さんをイメージしてつくっています。ヘアバンドは、気温も上がりまとめ髪をしたくなる夏には、とても人気が高くなるアイテムなんです。
こんな感じでパパッと簡単にセットできますよ。生地も少し固めで形を作りやすいし、いい具合のボリューム感でつけやすい。
銅冶:柄が二つ入って、裏面が単色になってるんですね!着用したときに色んな面が見えるのがいいですね。
宮坂:かわいいですよね。裏面には、今回の取り組み内容でもある「9食分の給食をアフリカへ」という意味で「9 MEALS FOR AFRICA」のパッチが、ワッペン以外すべてのコラボアイテムに付いています。
銅冶:その下には、いつものCLOUDYの商品ならAFRICA⇄TOKYOと書かれていますが、今回のコラボレーションでは「AFRICA⇄OVERRIDE」になっているのも、是非注目してもらいたいポイントです。
宮坂:続いては、こちらのブーニーハット。人気の形をCLOUDYさんの生地で作りました。
銅冶:紐は取り外しできるんですね!
宮坂:はい。つば部分はUCカット90%、おでこが当たるスベリには吸汗、消臭機能が付いて高機能です。
銅冶:夏にぴったり!登山とかアウトドアシーンにもね。
宮坂:最後はこちらのラフィアハット。こちらも人気がある平天のカンカン帽です。裾がフリンジになったラフィアで涼しげかつラフに被ることができるデザインになっています。
銅冶:柔らかいし、かなり軽いですね。いろいろアレンジもできそう。
宮坂:前回のコラボレーションでも、ラフィアハットは一番人気でしたね。
銅冶:今回も絶対成功させたいですね!
宮坂:はい!銅冶さんとお話しして、このプロジェクトをどんどん発信していきたいという気持ちがますます強くなりました!ありがとうございました。
Words: Mai Otsuki Photos: Seiji Watanabe Edit: Misaki Yamaguchi , Haruna Kato